ありがとうが生まれる時

YOGA Cooria

暦の上では秋。
今年は雨が多く夏らしくない夏を越し、
爽やかさが待ち遠しくなる。

9月になりまだまだ蒸し暑さは残るも、
確実に秋に近付いていると感じる
ある晴れた日の朝。

お出かけしないと勿体無い。
カフェでのんびりお茶でもしようかなと…
何となく電車で向かった先は代官山。
乗ったのは穏やかに揺れる各駅停車。

ー 今回のお話はそんなある晴れた日の出来事から ー

車内は久しぶりの快晴とあって
なんだかほのぼのムード。
居眠りする人や楽しそうに会話する人たち。
車内は程よく混んでいて空いている席は一つもない。

ある駅で…
電車内に1人の老人男性が乗って来ました。
だれもが迷いなく『お年寄り』と認知出来る見た目で、
すぐさまドア付近に座っていた若い女性が席を譲りました。
老人は「すみませんねぇ」と言ってそのまま座るかと思いきや、
荷物を座席に置いてから若い女性のところによたよたと歩いて行きました。
そして、「ありがとう!」と大きな声で言い、深々とお辞儀。

思わずその声の方向に目を向ける他の乗客たち。
周りから注目され、ちょっと恥ずかしそうでしたが、
「いえいえ、当たり前のことですから…」と言葉を返す女性。

一部始終を見ていた私は
改めて「ありがとう」の言葉の持つエネルギーを感じながら
様々な想いが頭を過ぎりました。

確か…「ありがとう」という言葉の由来は「有り難い」。
それは「当たり前ではないこと」「滅多にないこと」への感謝の言葉。
つまり、「滅多にないこと」の反対は「当たり前」になるから、
「ありがとう!」と声を掛けた老人と、
「当たり前のことですから…」と言葉を返した女性との間には
正しい会話が成立していることになる。

こんな光景なら微笑ましいけれど、もしもこれが違うパターンで
老人が乗ってきたにも関わらず譲って貰えない状況なら、
きっと老人専用車とかを作ればいいのにとか、譲らなかったら罰金とか、
もっと厳しい規則があればいいのにと思ってしまうかも知れない。

では、もし規則を作り「譲る」という行為がなくなったら…
はたして世の老人たちは皆んな心地よく元気に過ごせるのでしょうか?
規則を守り、お年寄りのために席がいつも空いている状況なら快適なのでしょうか?
もしそうなれば、今回のような「ありがとう!」の声は
きっとなかなか聞くことは出来ないでしょう。

行動や言葉で「ありがとう」の気持ちを表すことは、
人と人との大切なコミニュケーションツールでもあります。
当たり前が当たり前じゃないからこそ、感謝の気持ちが生まれ、
「ありがとう」が行き交う現代。
未来に全てを規則化してしまったら、
こんな言葉を使う機会はなくなってしまうかも知れません。

老人から出た「ありがとう」の言葉はきっと、
「何としても席に座りたかったから」ではなく、
例え座らなくても大丈夫な程の体力があったとしても
女性からの目に見える気遣いに対しての喜びと感謝ではないかと、
私はその「ありがとう!」の言葉の響きから感じるのです。

これから先の未来には様々なものがロボット化し、
益々便利な世の中になるけれど、
ロボットや機械にはない「心」を大切にし続けたい。

無理やりの規則が増えずに減っていく世の中になればと、
「ありがとう!」の言葉から感じる今日この頃。

自分が贈りたい「ありがとう」の感謝の気持ちは
今、いくつあるのでしょうか?
それは「当たり前じゃない」からこそ贈りたい言葉。

皆さんの「ありがとう」は今いくつありますか?

当たり前じゃない
「ありがとう」を贈りたいその一つ一つを大切に…。

YOGA Cooria

代官山でお散歩の休憩に入ったカフェ。
一緒に過ごす家族を目の前にさらなる「ありがとう」が生まれ
温かいカフェラテを頂きながらのんびり会話をしていたら…
なんと、飲んでからしばらくして気付いたハートのラテアート。
ここにもさり気無いおもてなしの「ありがとう」がありました♩
(はじめから気付かずすみません(^_^;)


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