人生の時間の使い方

以前、某国際ホテルでフロント業務をしていたことがあります。

ほんの1年間でしたが、子供を早く授かりたくて待ち遠しく、そして焦りながら過ごしていた頃、自分の気を紛らわせるように華やかな場所での接客業。ホテルでのお仕事を選びました。
焦る気持ちを忘れられる私にとってそれは貴重なひと時でした。
とは言え、華やかな場所ほど裏は厳しく、責任感が重く圧し掛かってきます。

ある日、イギリスから長い時間をかけて到着したビジネスマンのチェックインを担当。
長旅で疲れているところへ運悪く部屋が整っていない状態。他の部屋を探すもその日はほぼ満室。
フロントの裏に入り上司に事情を説明しても、お待ち頂く他ないとのこと。
しぶしぶフロントへ戻り謝りながらその旨を伝えると・・・ご立腹!!ひえ~。
結局20分程お待ち頂いてから入室。
それだけで済めばよかったのですが、彼はちゃんと捨てセリフを・・・
『君たちのお蔭で人生の中の貴重な20分間を失った!』そうおっしゃりながらお部屋へ上がって行かれました。
正直・・・ズシン!と心の中に重たいものを感じ・・・私だけの問題ではないけれど、
でも間違いなく彼の人生の時間に関わったのは私。
素敵な20分間を与えることが出来なかった事を深く悔やみました。

同じ日。今度は見た目の品格も素晴らしいアメリカのビジネスマンがフロントへ。
既に宿泊中でしたが金庫を開けて欲しいとの事。
(お部屋の金庫ではなくフロント裏にある貴重品を保管する金庫です。)
金庫室に入り鍵を渡され、スムーズに開く・・・はずが、困ったことに開かない。
鍵穴が調子悪くて開かなくなってしまったのです。
先ほどのビジネスマンの件もあるし、また彼の時間を無駄に使ってしまうと思い焦りました。
彼の目の前で一生懸命何度もチャレンジしても開きません。どうしよう。
すると・・・彼からこんな言葉が。
『そんなに焦らなくてもいいんだよ。落ち着いて。僕の時間をプレゼントするから。』
と・・・、ビックリそして感激。なんてスマートで素敵な言葉なんだろう。
結局金庫は他の方に手伝ってもらいなんとか20分程で空きました。
そしてその中身を手渡す時に彼が、『君のその笑顔をもらえただけでもいい一日だ。ありがとう』
と言って爽やかに立ち去ったのです。
うわ~!!自分の心の中にじ~んと温かいものが残りました。目がうるうる。

同じ言葉なのに、冷たく突き刺さる言葉もあれば一瞬にして温かくする言葉もある。
使っている時間は両者とも同じ位なのに、そしてご迷惑をお掛けしたことには変わらないのに、人生の中のほんのひと時、それが人によってはとってももったいなく感じ、急いでいる方もいれば、ゆったりと時間を素敵に使っている方もいる。同じ時間なのに考え方次第で自分自身だけでなく関わった相手にも素敵な気持ちを残してくれる。そんな人生の時間の使い方、言葉の使い方をしている彼が本当に輝いて見えました。

急いでいるとついつい自分本位になり、周りを急かしたり、イライラをぶつけてしまったりすることもある。
でも、きっとその行動・言葉は相手だけでなく自分自身にも不快感が残るのではないでしょうか?
いつも時間に余裕をもって行動、それが心にも余裕を作り出します。
自分に余裕が出来たなら、その時間を誰かにプレゼントする。
『時間』は自分だけの物、でも誰かを助けたり手伝ったり、励ましたり、勇気付けたり、
そうやって誰かに自分の時間を贈ることは出来るはずです。
まずは自分自身。自分に余裕を・・・・
人生の時間の使い方、もう一度見直してみてはいかがですか?

『時は金なり』~Time is money~
時間はお金と同じように大切な価値がある。

大事なのはその時間で何ができるのか。
人を批判したり、妬んだり、文句を言ったりそんな時間を過ごしますか?
せっかくの人生、笑い・感動・喜び・人を思いやり・感謝をし、時に与え・・・
そんな時間が自分そして周りの方の心に沢山刻まれてゆきますように。

限りある人生、素敵な時間を・・・。
いつかその時間が終わる時、沢山の方の祈りを受けられますように。

今日もブログを読んで頂きありがとうございました。
皆さんの貴重なお時間を頂けたことに感謝です。

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