生え変わり

先日、娘の乳歯(下の歯)が初めて抜けました♪

数日前からグラグラ揺れて、
抜けるのは今か今かと待ちわびていたある日、
『ママ~抜けたよ~』と嬉しそうに飛んできて
家族に見せたとっても可愛いく、ちっちゃな一粒の歯。
手のひらの上でコロコロ転がる乳歯♪

ずっと取っておきたい気もしますが…
ここは伝統に則って、
ささやかなお願いをしながら、
思い切り屋根に投げました。

世界中にはこの乳歯が抜けた時の様々な儀式があります。
日本では、『下の歯が抜けた時は屋根に、上の歯が抜けたら縁の下に』と、次に生えてくる永久歯がしっかり生えるよう願いを込めて投げる習慣があります。これは中国、ベトナム、タイ、シンガポール、カンボジア等も同じだそうです。ちなみにギリシャでは自分の好きなお願い事をしながら投げるので…ギリシャ好きな我が家はこの方式を採用♪ 他にも、アメリカ、カナダ、メキシコ、エルサルバドル、グアテマラ、コロンビア、デンマーク、イギリス、フランス、スペイン、オーストラリア等でみられる習慣は、『歯を枕の下に入れて寝ると、朝起きた時に歯とプレゼント(お金)を交換してくれている』との伝説に則って親がこっそりサプライズを演出しているようです。更に、ロシア、アフガニスタン、バングラディッシュでは、『ネズミの巣穴に落とす』と言う習慣も。ネズミの歯みたいに丈夫で白い歯になるようにとの願いを込めてとの事。エジプト、リビア、オマーンなど中近東では、抜けた歯をお日様に向かって放り上げて、『新しい歯を下さい』とお願いするそうです。国によってほんと色々ですね…。

この他にも探せばまだまだありそうな乳歯生え変わりの儀式…
どの国でも昔から、新しい歯が生え変わる時は次へのステージ(成長の証)として
未来に希望を抱きながらの習慣がある。何だかとても素敵です。

歯が生え変わるのは母として、とても嬉しい事♪
娘からは『歯って何回生えて来るの~?』なんて聞かれましたが
そう…残念なことに歯は何回も生えてきません。
産まれてから2回のみ。
無事に全て抜け生え変わった喜びの後には、
『次は無いから今あるものを大切に』と伝える必要があるのです。

髪の毛や皮膚は何度も生まれ変わるのに
『歯』はワンチャンス。
もっとちゃんとケアしていたらな~なんて
後悔しながら歯医者さん通いしている大人も多いのではないでしょうか?
もしも過去に戻れるなら…過去の自分に一言
『もっとちゃんとケアして~』と伝えたいものですよね。

それは『歯』に限らず、身体も同じ。
『あの時ちゃんと整えていたら…』なんて思っている人も多いはず。
ヨガを始める方の中にもそんな想いの方は少なくありません。

産まれてから死ぬまでに幾度と起こる、私たちの身体の様々な変化は、
心に沢山の気付きを与えてくれる大切なメッセージ。

『もう代わりが無いから大切にしようね』と伝えることもあれば
『まだまだ何度でもやり直せる、変えられる』と伝えられることも。
自分の身体で身を持って知ること、気付かせてあげられること
幼い子供も大人も
ずっとそんなメッセージを受け取りながらも
未来に希望を抱いて歩み続けてゆくのかも知れません。

『人生』と言う大きな意味ではワンチャンス
『毎日』と言う意味では何度も朝が来るし
もしかしたら明日が来ないかも知れない。
だからこそ毎日を丁寧に生きたい。

変わることも大切
変わらないことも大切
変えられないことを受け入れることも大切

『何度でも変えられること』
『一度きりのこと』
これらが私たちの人生にあることで
ワンチャンスの人生は、とても意味のあることとなる。

もう間もなく『新月』を迎えます。(5月29日)
心新たに…生え変わる乳歯のように
未来にワクワクしながら何かが変化する。

変化の時、それは何かを手放す時。
願いを込めて
素敵なジンクスを信じて…
皆さんはどんな方法で手放すのでしょうか?

手放したものに感謝
そして、残したもの、新たに手にしたものを大切に
丁寧に、ピカピカに磨いて
末永く輝きが続きますように…。

我が子の口の中
もう既に新しい歯が出て来ています。
抜けた乳歯ちゃん。ご苦労様でした(*^_^*)

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