『殻がポロポロ』

先日のレッスン後・・・
「クーリアのレッスンを受けたら、自分の殻がポロポロ剥がれてゆく不思議な感覚でスッキリしました」
とおっしゃった生徒さん。

殻がポロポロと・・・
そう、私たちは生まれてから大人へと成長してゆくにつれ、
少しずつ心が殻のようなものに覆われてゆくのです。
正しくは自ら覆ってしまっている。

産まれたままの、ありのままの自分でずっと生活が出来たら本当に自由で
ストレスもなく気持ちも楽だと思います。
でも、人には理性があり、人間関係においてより良く自分を見せようとして
心の中にある、ありのままの感情を心の奥深い所へとしまい、
全く逆の感情を作り、表へ出してゆくのです。
そして少しずつ分厚くなってゆく心の『殻』

『本当の自分って何だろう?』『ありのままの自分って?』と、たまに思うのは皆同じ。
ありのままの自分で受け入れてもらえる時もあれば受け入れられない時もある
だからこそ、社会に出ると理性を利かせ、出来るだけ人間関係で問題を起こさないように
いくつもの『殻』をかぶってしまう。そうしているうちに本来の自分が見えなくなってしまう。

外出して、帰宅後に洋服を脱ぎ捨て、お風呂に入ってさっぱり!
とっても解放感があり心地よいひと時。
心も同じです。沢山の殻で覆われた心を、どこかで脱ぎ捨て、ありのままの自分へと
戻る時間。ストレスから解放される・・・
そんな心地よさを誰だって求めているのではないでしょうか?

遥か昔、人間は今のように何枚もの布を身にまとわず、布一枚、
もしくは裸同然で生活をしていたはず・・・それが、時と共に誰かが一枚多く
そしてまた誰かがもう一枚と、多くの布をまとい、次第に裸であることを恥ずかしいと
感じ、多くの布を身にまとうことが当たり前になった現代。

心も時の流れと共に、本当のありのままの気持ちを表現する場が減り、
匿名や顔の見えない場での表現方法は増えたものの、
人対人での『心も体も裸』になれる場所、
『裸』を見せれる場所が少なくなってきているように思えます。

一日に最低一回は着ている物を脱ぎ、お風呂に入りさっぱりしたい。
古代の人々が裸で暮らしていたように、自然と一体となり動物のように。

ずっと肌をさらけ出せない生活は窮屈でたまりません。
そして、心だって解放したい。窮屈な心は重たく苦しい。
人はずっと窮屈ではいられない。心を解放できる場所、時間が必要なのです。

日々忙しく、『殻』を脱ぐ時間がないと・・・
自分自身が殻で覆われていることをも忘れてしまいます。

『殻』に気付かず、でも何か心に違和感がある時、
そんな時は是非一度ゆったりとご自身と向き合う時間
心も体も解放できる時間を味わってみてください。
もしかしたら今まで見えなかった、気付かなかった『殻』が
ポロポロと剥がれてゆくのを心で感じるかも知れません。
それがきっとありのままのご自身と出逢える瞬間。

社会に出るとまた『殻』を作ってしまう。
それでもまたご自身と向き合い心と体を解放するひと時を過ごし、
その繰り返しが今までとは違う心を切り替える力、心の余裕を生み出すのです。

また違う『殻』で覆ってしまう前に、ちょっと一休み。
一度今の『殻』を取り除きましょう。
あなたの『殻』は分厚いですか?薄いですか?
一枚ですか?二枚ですか?

殻を脱いで鏡に映った穏やかな笑顔。
それが本来の、ありのままのご自身なのです。
『殻がポロポロ』そんなひと時を大切に・・・。

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